グルメ

ルーツは文明開化、日本の洋食文化の本流レストラン『京橋モルチェ』の最新形

2017.05.10 yoshoku/seiyou

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『京橋エドグラン』の中でも最大規模のレストランである『京橋モルチェ』。日本の洋食文化の草分け的存在であるこのお店のルーツは、明治時代の文明開化までさかのぼります。1907(明治40)年創業の宮内庁御用達のレストラン中央亭が、竣工になった明治屋ビルに出店したのが、1933(昭和8)年のこと。以来、80年以上も「京橋モルチェ」として東京・京橋の人々に愛され続けてきました。
「かつては、明治屋ビルの地下にあり、京橋の皆様に本当に愛していただきました。親子3代、4代といらっしゃる人も多いです。京橋で生まれ育った地元のお客様からも、さまざまなお話を伺います。太平洋戦争期、復興、高度経済成長期……。ここ京橋が、日本の歴史の象徴のように感じます。それに、多くの方が“特別な日の御馳走はモルチェだったんだよ”など仰っていて、それを聞くと、嬉しくなりますね。」(山﨑誠総支配人)
モルチェは京橋の人にとって懐かしいふるさとの味でもある、と山﨑さんは続けます。
「ビルが竣工するまで3年4か月間クローズしていたのですが、再オープン時には約3,400人ものお客様が予約してくださいまして、連日満員でした。その中には再開を待ちわびていた、懐かしい常連さんも多く、“やっとモルチェの味に会えた”と喜んでくださいました。」

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その裏には、味を守り続ける総料理長と山﨑さんの試行錯誤と努力がありました。
「大切にしているのは、決して今風の味にはしないこと。私達が守っているのは、濃厚なデミグラスソースに代表される洋食の正統です。例えば、看板メニューであるハンバーグステーキなら、添えるマカロニや人参のグラッセなどの料理は3点というのがルールです。今のレストランではあまり見られないものかもしれませんが、これを守っています。ハンバーグステーキの味も、かつてのモルチェで出していた味を取り戻すために、10回以上も試作しました。」
その味については、常連さんたちの愛情あふれるアドバイスも参考にしたのだそう。
「以前はタンシチューの味がもっと濃厚だったなど、皆さま本当にモルチェの味を愛し、よく覚えていてくださっています(笑)。それだけ思い入れが強いのでしょう。再オープンから半年、私達も勘を取り戻し、味を含めてかつてと同じようなサービスが提供できるようになりました。ですから、かつてモルチェに来てくださったお客様は、料理を食べると最初に食べたときの若き日や子ども時代を思い出すようです。亡くなってしまった家族や友人などと一緒に食事をしているように感じる、と語る方もいます。」

昭和を代表する歴史小説家・池波正太郎氏や、映画監督の伊丹十三氏ほか、多数の文化人がモルチェを愛していた。だからこそ、この伝統を続けていくことが、使命だと続けます。「今、レストランにいらっしゃったお子様が大人になったとき、新入社員の方が十何年かして、部下を連れてきた時に“ああ、あのとき私はこうだった”と思い出してもらえる存在であり続けたいですね。時代をつなげていくレストランであるということも、モルチェのもうひとつの魅力だと思っています。インテリアも昭和レトロですし、料理も時代に逆行しているような正統派の洋食ですが、味を絶対に変えないレストランでありつづけたいですね。」

京橋の人々の未来につながる味を提供しているモルチェは、今日も満員御礼。老若男女、多くの人でにぎわっています。

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ハンバーグにくぼみがあり、半熟卵がのる。濃厚なデミグラスソースと肉と卵をからめて食べる。料理だけでなく、お酒やデザートの種類も豊富。中でも、注ぎたての生ビールが飲める可動式のビアサーバーが好評。席数は182席、個室は2室あり、パーティや宴会にも対応。球形のランプなど、レトロモダンなインテリアは山﨑さんのアイディアです。

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INFORMATION

名称 京橋モルチェ
住所
電話番号 03-3274-3891
営業時間 平日 10:00-22:00(ラストオーダー 21:30)
土曜 10:00-16:00(ラストオーダー 15:30)
定休日 日・祝
カード VISA、MASTER、JCB、AMEX、Diners

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