Kyobashi TIMES

「an/other」の文字がスタイリッシュに施された柱が印象的なホテル「an/other TOKYO」。キャビンスタイルの客室中心の進化系ホテルですが、その2階に、「イート アナザー」はあります。
モダンなインテリアでありながら、ナポリタンやハヤシライス、オムライス……など、どこか懐かしい王道の洋食メニューを1,100円（税込）からのリーズナブルな金額でいただくことができます。2019年5月にオープンして半年ほどですが、すでに近隣のOLを中心に人気の洋食屋です。
東京メトロ銀座線「京橋」駅から徒歩1分、東京メトロ有楽町線「銀座一丁目」駅からも10分弱と交通の便の良さが人気の理由のひとつかもしれません。

腕を振るうのは、惜しまれつつも50年の歴史に幕を閉じた「レストラン立山」（虎ノ門）のシェフ。
昭和レトロな雰囲気と、どこか懐かしさを覚える王道洋食メニューが人気でした。

「an/other」は「すこしだけ、ちがう。すこしだけ、あたらしい。」というコンセプトであり、そのコンセプト通り、誰もが一度は愛する昔ながらの洋食を、どこか懐かしいのに、新しい味として提案しています。レストラン立山の本格派の洋食が軸にあってこそ、実現したコンセプトかもしれませんね。

ここで一番人気の「名物オムライス」1,100円（税込）と同じく人気メニューの「アジフライ＆ポークジンジャー」1,200円（税込）を注文しました。「アジフライ＆ポークジンジャー」は、パンかライスかを選べます。

すべてのランチに前菜3種盛りがセットで付きます。
この日は、リンゴの甘さが効いていて飲みやすいグリーンスムージー、キャロットラペ、ポンデケージョのパプリカソース添えでした。

「名物オムライス」は、しっかり味のチキンライスの上に、卵を3個使ってふわっふわに焼き上げたオムレツがドーンと乗っています。

スプーンで真ん中に線を入れると、とろ～んとした卵が流れ出て食欲を加速させます。 上にかけられているデミグラスソースは、3日間かけて煮込み、雑味なく上品でありながら、深いコクがありこの店一番のウリです。

いまや洋食の定番メニューであるオムライス。発祥店については諸説あるようですが、有力なのは銀座にある「煉瓦亭総本店」だと言われています。
時間がない中でスプーンを使って片手で手軽に食べられる賄いとして食べられていた料理を偶然見た客から、リクエストを受けたことがきっかけで、メニューとしての「オムレツライス」が生まれたそうです。
「オムレツライス」の形状はというと、「イートアナザー」のようなふわとろのオムレツの中央を割って食べるタイプや、薄焼き卵でチキンライスを包むタイプ、とろとろの卵でチキンライスを包むタイプ……のどれにも当てはまらず、豚ひき肉とご飯を塩で調理したご飯を卵と混ぜてオムレツ上に焼き上げたものだそうです。

オムライスの定番であるチキンライス自体も、発祥当時は鶏肉ではなく豚ひき肉、味付けはケチャップではなく塩味と、私たちがイメージするオムライスとは全く異なります。 洋食の中で不動の地位を得るようになったオムライスも、今日までにさまざま変化を遂げてきたようですね。

「アジフライ＆ポークジンジャー」が運ばれてくると、男性でも満足できるであろう、そのボリューミーなルックスにまず驚かされます。
大きなアジフライには、ウスターソースとエシャロットがピリッと効いたタルタルソースをお好みでかけていただきます。
ポークジンジャーの豚肉は大判で厚みがあり、食べ応え十分です。柔らかくちょうどよい焼き加減で、やや甘めのジンジャーソースに、ご飯が進みます。
昔懐かしいケチャップ味のスパゲッティも添えられていて、「大人向けお子様ランチ」と言ってもいいかもしれません。

ディテールにまで凝られたインテリアはとてもおしゃれで、インスタ映えスポットとしてもオススメです。女性客が9割ほどでしたが、オーセンティックな洋食を満足げにほおばる男性客の姿もちらほら。席数が多く開放感があり、個室もあるので、団体利用や接待やランチミーティングなど、どんなシーンにも使えそうです。

1階はカフェスペースになっていて、ゆったりとくつろぎやすい空間。お料理は本格味で、男性も満足できるボリュームです。男女双方のニーズを叶えてくれる、知っておいて損はない注目のスポットです。

今回食べたランチ
名物オムライス 1,100円（税込）
アジフライ＆ポークジンジャー 1,200円（税込）