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東京メトロ銀座線・京橋駅から徒歩2分、都営浅草線・宝町駅から徒歩1分から2分。鍛冶橋通りを曲がった路地に、昭和レトロな風情がただよう町中華「三喜屋」があります。ランチタイムは開店と共に満席になり、夜は常連客でいつも賑わう人気店。今回はそんな「三喜屋」を訪ねて、定番の人気メニューを味わってきました。

まかないから生まれた人気メニュー「にらそば」

「三喜屋」を知る人に人気メニューを尋ねると、ほとんどの人が口をそろえて「にらそば」だと言います。醤油ラーメンの上に、香ばしく炒めた豚コマとニラが乗った一杯は、甘辛い味付けがニラのやさしい苦みと豚肉のコクを引き立てています。

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店を代表する看板メニューですが、元々はまかないとして作られたものでした。それを常連さんに提供したところ徐々に口コミで広まり、今ではランチの一番人気になったそうです。しかも値段はライス付きで800円(税込)とお財布にうれしい価格。ほかにも、野菜がたっぷり乗った「たんめん(950円/税込)」や「担々麺(850円/税込)」などが人気です。

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「炒め物が乗った麺料理は、ラーメン屋さんじゃなくて、いかにも“町中華”って感じでしょ?」と笑って話してくれたのは、店主の友野龍次さん。約100年前、昭和初期に友野さんの祖父が創業した「三喜屋」は、龍次さんで三代目です。

実は店主の龍次さんには、ジャズサックスプレイヤーというもう一つの顔があります。
「さすがにお店ではライブはやりませんが(笑)。音楽仲間が店に足を運んでくれることもあります」(龍次さん)

京橋エリアでは貴重な手打ち自家製麺

「三喜屋」の麺は、すべて手打ちの自家製麺。店舗の3階が製麺所になっており、毎朝100食分を仕込みます。京橋エリアで手打ち麺を提供する料理店は「三喜屋」だけ。もっちりとした歯ごたえと、つるりとした喉越しは、打ちたてだからこその味わいです。

「数が限られているので、麺が無くなったらランチは終わりです。だいたい開店から1時間くらいですね」と話すのは、店主・龍次さんの奥様、香織さん。

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「製麺から行うことでコストを抑えられるので、この価格でお出しできているんです。ここ10年ほどは、ほとんど値上げしていません」(香織さん)。

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今日も「三喜屋」のランチを求めて、近隣のオフィスワーカーたちが集まります。

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「ランチタイムは外で数名お待ちいただくこともありますが、すぐに提供できるように準備しています。回転が早いので、長くお待たせすることは少ないと思います」(香織さん)。

夜の定番は餃子とビール

夜の「三喜屋」は、中華とお酒を楽しむ常連客で賑わいます。棚にずらりと並んだキープボトルの数からも、常連に愛される様子が伝わってきます。

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夜の一番人気メニューは「餃子」(5個 660円/税込)。

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麺と同じく、餃子の皮も手作りです。モチモチの皮に包まれた大ぶりの餃子を頬張ると、口の中にジュワッと広がる肉汁。そして熱くなった口の中を冷やすように、ビールや酎ハイをグイッと飲むひとときは、まさに至福です。

時代を超えて愛され続ける「町中華」

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まもなく創業100年を迎える「三喜屋」。
変わらない手打ち麺と確かな味で、京橋の町中華として常連に愛され、今も新たなファンを増やしています。
流行に左右されず、日々の一杯を大切に作り続ける姿勢が「三喜屋」の魅力。ホッとする味と心地よい賑わいを求めて、ぜひ足を運んでみてください。

*記事内に掲載した価格は、2025年10月時点のものです。

INFORMATION

店舗名 三喜屋
住所
アクセス 東京メトロ銀座線「京橋」駅から徒歩2分
電話番号 03-3561-2216
営業時間 ※定休日・営業時間は変更となる場合があります。詳細は店舗にご確認ください。
[昼]11:30~(なくなり次第終了)
[夜]17:00~22:00
定休日 土曜日・日曜日・祝日

三喜屋のマップ情報